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手のしびれ、だるさ、むくみ、冷感、脱力

京都 整体 | 京都カイロプラクティック研究所(あんじゅ庵)カイロプラクティック検査・施術後の説明

カイロプラクティック治療のプロセス

首や肩、腕の痛み、脱力などを引き起こす原因のなかでカイロプラクティックの適応症について説明

頸部椎間板ヘルニアについて

 

 「頸部椎間板ヘルニア」と診断され手術を勧められるものの、手術は怖くてと敬遠され来院される方は少なくありません。問診、X線、MRIによって頚椎椎間板ヘルニアと診断されることがあっても、上部肋骨のフィクセーションや位置関係を正すことによって、また硬くなった筋肉のトリガーポイントを柔らかくすることで、辛い症状が寛解されていくことがよくあります。骨や椎間板に異常が認められても、それが必ずしも痛みの原因とは限らないのです。

 また代償的に首の筋肉が過緊張している場合は、その代償する原因を突きとめ、適切に治療を施し、次に生活習慣で改めることはないかをチェックして、必要に応じたアドバイスをさせていただきます。

 頸部椎間板ヘルニアと診断され、辛い症状が出現していても、このように手技でその辛い症状が改善されることもあるのです。「診断名」=「患者さんが訴える辛い症状」ではない場合です。ここで誤解されないようにしていただきたいのですが、治療手段は、頸部椎間板ヘルニアの部位をボキボキと捻って矯正する訳ではありません。そのような恐ろしいことは患者さんからのご依頼があっても決して行いません。

 

 全く自覚症状もない人にMRI検査をした結果、驚くほど多くの方に椎間板ヘルニアが認められたという驚きの報告があります。腰痛のところでも記載した内容と同じですが、下記にご紹介します。

 椎間板ヘルニア、椎間板変性、脊柱間狭窄症などについて 

 

  1980年頃より実用化されるようになったMRI診断装置。この画像に基づく椎間板ヘルニアの診断では、逆に頭を抱える医師も多かったのではないでしょうか。というのも巨大なヘルニアが突出している画像の患者さんが痛みを全く感じず、逆にヘルニアといっても僅かな膨らみの軽微な突出の画像の患者さんが激烈な痛みを腰部や下肢に訴えるケースが多くあったからです。

 

 それを裏付ける研究報告をご紹介します。「腰痛のない健康な人の76%に、椎間板ヘルニアが発見」また、「腰痛のない健康な人の85%に、椎間板変性が発見」 (Boos N.et al:Spine.1995) 重度の神経根圧追がみられる椎間板ヘルニアにも、全く症状の現れないものがあることが多く確認されています。 

 

 椎間板変性も直ちに腰痛の原因であるかというとこれも違うことが明らかになってきました。 「3歳~10歳で椎間板への血液供給量が減少し始めるとともに軟骨終板にも亀裂が認められ、11歳~16歳では繊維輪の亀裂や断裂といった椎間板構造の崩壊がみられた。」 (Boos N.et al:Spine.2002)

 

  つまり腰痛の覚えのない方が整形外科で診察を受けると、多くの方が椎間板ヘルニアや椎間板変性と診断されてしまうのです。 

 

 「大きなヘルニアで痛くないと言っている患者も多く見られるし、逆にヘルニアを判断してよいのか疑わしいような非常に軽微な椎間板突出でも強い痛みを訴えていることがある。このことはヘルニアの大きさが痛みの強さに直接は関係しておらず、筆者らの研究によると、圧迫だけでは痛みは誘発されず、圧迫そのものが痛みの原因になってはいないことを示唆する。 椎間板に圧迫に伴う神経周囲の炎症、圧迫部周辺に遊離されたケミカルメディエーター等によって誘発されることが判ってきた。」(痛みのケア 熊澤孝朗)  

 

 最初に仙腸関節(骨盤部)のトラブルのところで、母の腰痛のことを書きましたが、私が母を治療して以来年経ちますが、その後、ぎっくり腰や腰痛の症状は現れていません。しかし、骨盤の歪みと腰痛は関連がないという報告もあります。私たちカイロプラクターは、腰痛を訴える多くの患者さんを腰部や骨盤部の施術で改善されるのを毎日目の当たりにしています。だから初めてそのような報告を知ったときは正直驚きました。

 

 「Levangie PK「Spine」(1999)発表によると、健常者138名と、発症後1年以内の腰痛患者144名を対象に、骨盤の歪みを示す次の4項目について、測定し、腰痛との関連を調査しました。1.立位と座位での両PSISの傾き 2.立位での両ASISの傾き 3.ASISからPSISまでの距離 4.下肢長差を厳密に測定し、腰痛との関連を調査した。結果、 骨盤の非対称性と腰痛とは、どのような臨床的意義においても関連がない。という内容でした。  

 

 確かに、視診や触診で歪みが確認出来ても、報告どおりに腰痛を訴えない患者さんもおられます。しかし、人間はいつも静止している訳ではありません。  当院では、骨盤の歪みがこれらの視診や触診で明らかになると、次に「正常な関節運動」つまり「関節の遊び(joint play)」を調べる動態触診(モーションパルペーション)の検査や筋力テスト、神経学テストを行います。  

 

 検査のプロセスとして、視診や計測は、幾つもある検査法の一つにしかすぎないのです。他の複数の検査結果を照らし合わせ骨盤の障害を特定していきます。  なかでも動態触診(モーションパルペーション)は特に大切な検査法です。「関節の遊び」が正常ですと、筋肉は自由に動くことが出来ます。日常生活で支障なく体を動かせるのは、関節に少し融通がきくようにできているからなのです。一方、これとは反対に異常な関節の動きとして、ぐらぐらした大きすぎる動き(可動性亢進)や、かたい制限された動き(可動性減少)、遊びの消失(loss of joint play)など関節の機能障害(joint dysfunction)が存在すると、筋力が抑制されたり、動作の際に痛みを感じたり、特定の部位にこわばった感じなど、身体になんらかの不調を覚えるようになります。  

 

 このような関節の機能障害は毎日の施術のなかで多くみられます。関節が安定していないと、筋そのものに異常がなくても筋力は正常に入らないものです。今は自覚症状が無くても、筋力が抑制された状態で反復した作業を長く続けると、いずれ痛みが出現することも考えられます。筋力テストで異常が確認されると、更に神経伝達には問題がないか反射や感覚などを精査していきます。  

 

 急性の症状が消失したあとも、月に一度、「定期整備」と称して来院される患者さんが多いのは、このようなチェックを受けることで、姿勢の管理や痛みを未然に防ぐことができるからです。  

 

 椎間板ヘルニア、椎間板変性、脊柱間狭窄症と診断された方のなかには、骨盤の歪みが確認でき、動態触診や神経学検査、整形学検査、筋力テストの結果、陽性反応が出現するケースが多くみられます。  

 

 診断された患部以外のところで、疼痛を誘発する問題があれば、更に痛みが増幅されることも考えられます。(勿論、先ほどの報告通りに患部が痛みの原因ではないこともあります)  

 

 当院では、患部以外にも、このような痛みが増幅されたと考えられる部位の施術を行うことで、例えば脊柱間狭窄症と診断された方でも下肢の症状が緩和されることが多いのです。

 

 「頚椎椎間板ヘルニア」とは、どのような病態なのか、成書からまとめて要約したものを、ご参考までにご紹介します。

 

 椎間板の変性がすでに存在しているところに、外傷性の外力が加わって、骸核が後方繊維輪を破って、ときに繊維輪とともに背柱管へ膨隆した病態をいいますが、正中部は後縦靭帯が厚いので、髄核部は傍正中部に突出することになります。頚椎椎間板の髄核は後方に偏在しています。加齢的変化とともに後方部に弱点があります。

 男性に多く、中高年に好発し、高齢者にはあまりみられません。加齢的に椎間板の変形が進むと、ヘルニアを突出させるだけの内圧が失われるからというのが理由です。高位別にはC5〜6間が多く、次にC4〜5間に好発し、横断位別には正中にも後外側に偏しても発生します。

 初期症状としては、手足のしびれ、下肢のしびれ、頸・背部〜僧帽部、上腕放散痛が多くみられます。これらの症状は頚椎椎間板ヘルニアでなくてもよく見られますので。イコール本症だと思われなくてもよさそうです。何らかの急性外傷が誘因となることも多くみられます。頚椎の負荷(後屈、側屈)によって増悪し、免荷と安静で軽快することもあります。​脊柱管狭窄の場合、ヘルニアより強い脊髄症状が現れるので注意を要します。

 
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