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What's Chiropractic? カイロプラクティックとは

カイロプラクティックってなんだ。

京都 整体 | 京都カイロプラクティック研究所(あんじゅ庵)re-bone 等身大のカイロプラクティック カイロってなんだ。

単に、いくぶん骨のズレに状態を指し、関節の「構造的障害」と見なす正統医学に対し、内因性・外因性の要因の絡み合った複合的な「機能障害」と見なすカイロプラクティック。このサブラクセーションの認識は、健康を考えるうえで、重要なキーワードとなるだろう。

 

カイロプラクティックにおける人体の認識のなかで、きわめて独自な概念が「サブラクセーション」でしょう。いったいサブラクセーションとは何を指すのか、その定義についてはこう書かれています。「サブラクセーションとは、隣接関節構造の正常な動力学的、解剖学的、そして生理学的関係の変調である。」(A Subluxation is the alteration of the normal dynamics,anatomical and physiological relationship of contiguous articular structures.) 

 

簡単に言えば、ある関節をみた場合、「動きが悪く」「構造的な歪みをつくり」「神経生理学な痛みや熱、コリなどが伴う」ことが分かれば、この関節にサブラクセーションが起きていると判断するわけです。

 

ただし、人間の動きは局部的にせよ、神経伝達によって整然と調和をもった統一的な流れの一環として創出されているため、その原因も微候も単純一様ではありません。

 

英語で言うところの「サブラクセーション」は、ほぼ「亜脱臼」と訳されますので、いくぶん骨のズレた状態を指し、正統医学の見地からすれば関節の「構造的障害」とのみ見なさています。しかし、カイロプラクティックでは、内因性・外因性の要因が絡み合った、複合的な色彩をもった「機能障害」と見なしますので、正しくは「カイロプラクティック・サブラクセーション」と呼ぶべきでしょう。

 

冒頭の定義は、1972年にアメリカ合衆国政府がカイロプラクティックを老人医療保険に組み入れる際、これを統一する必要が生じ、テキサス州ヒューストンで全米のカイロプラクティック大学関係者が集まって協議を重ね決定されたもので、カイロプラクティックを教育している世界の機関ではこの言葉を採用しております。

 

それまでサブラクセーションと呼ばれる概念について、カイロプラクティック発祥の地、アメリカであってもさまざまな見解がありました。

 

曰く「サブラクセ―ションとは、関節表面が部分的に接触を保ちながら、部分的なあるいは不完全な分離した状態をいうD.D.Palmar,カイロプラクティックの創始者)」

 

「サブラクセーションとは、脊椎がわずかに中心をはずれた場合をいい、通常動きは正常範囲か、あるいはわずかに正常範囲か、あるいはわずかに正常範囲を超えている。サブラクセーションは、関節の変形、働きの減少として脊髄神経や血管に圧迫、索引を起こさせるような椎間孔の直径の変化などを伴っている。サブラクセーションのある椎体は、動きに対する生理学的要求と荷重負荷に完全に応ずる能力がない。Joseph Janse DC,故ナショナルカイロ大学学長)」

 

など、代表的なカイロプラクターはさまざまな解説を試みてきました。しかし共通しているのは、人体の骨格構造の状態について、神経や血管などへの影響のみならず、骨はもちろんですが筋肉や靭帯それに軟骨など、関節を構成する組織すべてについて、一次的あるいは二次的にみて機能的あるいは形態的に正常な状態ではない、と解説されていることです。

 

一歩すすめて、その定義から、最近ではサブラクセーションを関節の非正常な状態として、関節の可動性が減少し運動範囲が狭くなったり、あるいは可動性が異常に増してしまい、関節の安定性が損なわれた状態とするなど、その機能に重点をおいた考えや、関節を可動させている骨格筋に注目して、その関節の軸に沿って運動をさせる特定の筋肉の異常な緊張状態や弛緩状態が正常な関節運動を阻害しているとする見方など、より具体的な解説がなされています。

【サブラクセーションの分類】

 

それでは、サブラクセーションの具体的な分類にはどのようなものがあるのでしょうか。

 

1、静止した関節、特に脊柱ユニットのサブラクセーション=脊柱ユニットの位置関係を示すものとして、屈曲・伸展・側屈・回転・前方・後方・側方・上下の椎骨の間隙の変化、椎間孔の狭くなった状態の9種類があり、該当する脊椎関節のガイドする方向、つまり首とか胸、腰や骨盤の骨によってそれぞれ頻繁にみられる箇所が異なっております。

 

2、動的な関節ユニットのサブラクセーション=現在もっとも注目されているのがこのサブラクセーションと関する見解で、関節の機能に重点をおき、そのユニットが保つ可動性の減少(それによって関節が固定変位し、ある方向に動きを失うことをフィクセーションという)と、関節ユニットのゆるみからくる可動性の増加による関節の不安定な状態、それに関節そのものの異常な動きの3種類があります。

 

3、部分的なサブラクセーション=関節ユニットを越えていくつかの脊椎がグループとして不整列を引き起こす例を示し、側彎が特徴です。筋力差がアンバランスとなり脊柱を側彎化させる例、構造上の非対称が側彎を引き起こす例のほか、急性の腰痛などの、代償的な脊椎の動きがみられない側彎、それにグループとしての運動異常などがあげられます。

 

【サブラクセーションの原因】

 

さて、こうして整理されてきたサブラクセーションですが、人体にはなぜこのようなサブラクセーションが引き起こされるのでしょうか。その原因と遠因についておおまかに考えてみましょう。

 

1、外傷サブラクセーション=外傷すなわちケガは、人体に炎症や変性などの原因をつくります。これによりもたらされる筋肉スパズム(過緊張)が脊椎を運動させる際にアンバランスを招き、サブラクセーションを引き起こす原因になります。

 

2、姿勢的サブラクセーション=先天的あるいは後天的な姿勢構造の変化が、サブラクセーションを招く原因になります。通常、人体は脊柱を起立して使用するわけですが、重力に対する筋肉・骨格系統の正常なバランスが失われると、代償作用が働いて、脊柱の支持を安定化させる修正をします。しかし、この自動的な調整能力を超えてアンバランスが存在する場合、サブラクセーションとなります。猫背や一部の側彎はこのようなケースから招かれるものと考えられます。

 

3、職業的サブラクセーション=これは習慣的な動作の繰り返しによりつくり出されるもので、職業病との関連が大きいとされます。肩に重いものを担ぐ人にみられる胸椎の側彎や、重いものを持ち上げて運ぶ人にみられる腰椎の前屈姿勢などがあります。

 

4、反射的サブラクセーション=体性あるいは内臓のコンディションが筋肉の反射を招き、その結果、特定の脊椎にサブラクセーションが現れることが知られております。例えば胃が悪くなったりすると、背中の肩甲骨間のやや左側に筋肉の硬縮が現れ、対応する脊椎の可動性を損なうことなどです。

5、精神的体性反応としてのサブラクセーション=ストレスが身体の活動に与える影響はよく知られたところですが、これらによっても特定の脊椎にサブラクセーションが現れます。

 

カイロプラクターが主張する基本的なサブラクセーションの概念が、これで少しはお分かりいただけたでしょうか。サブラクセーションという認識は、健康を考えるとき、ますます重要なものとなるかもしれません。 

 

re-bone 等身大のカイロプラクティック より抜粋

カイロプラクティック・マガジン【リ・ボーン】NCA出版部

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