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杏林二十一の会 分子栄養学の研修会

 (当院スタッフによる研修会参加レポート)

 

 京都カイロプラクティック研究所(あんじゅ庵)から杏林予防医学研究所(山田豊文所長)は徒歩5分のご近所さんです。地の利を生かしてという訳ではないのですが、当院スタッフは分子栄養学の研修会へ積極的に出席しています。

 

 勉強した内容が思い出に変わらないように、患者さんへのアドバイスに生かせますようにと、出席したスタッフにレポートを書いてもらうことにしました。

第27回 杏林二十一の会 研修会参加レポート 
テーマ「細胞から元気になる食事」
あなたを「生かす食事」「殺す食事」
 講師 杏林予防医学研究所所長 山田豊文先生
京都カイロプラクティック研究所スタッフ
 古泉 薫
2006年04月21日

細胞から元気になる食事

あなたを「生かす食事」「殺す食事」 

 

中国製のブレスレットの一部を誤飲して、子供が死んでしまった事件を知っていますか??原因は、メッキに鉛が含まれていたことにあります。鉛だけではありません、アルミニウム、カリウム、マグネシウムなどなど、身近なものが実は、体内に吸収されているのです。金属の濃度を調べるには、毛髪検診などがあるのですが、近年の研究によって、糖尿病になると、急激にアルミにウムの濃度が高くなることがわかりました。そして、殺人犯が犯行当時の金属濃度が異常に高いことも・・・。今回の勉強会では、生活に及ぼす有害金属の摂取についてのテーマです。

 

体内のミネラルバランスは現代人の精神のバランスの乱れと質の低下に反映されています。大気汚染の最大の原因である有鉛は、航空機関係をはじめ、世界50カ国でいまだ使用されており、このような有鉛を日常的に吸っている鉛中毒の児童は、知能指数が低いという研究結果がでています。その他にも、ストレスをうまく発散できず、切れやすくなったり、さらには、犯罪に手をだす原因となるとされ、鉛の慢性的低レベル被爆の認識能力への影響が懸念されています。

 

鉛だけではありません。欧米に比べ日本は、カドミウムの汚染が進んでいます。これは、それ程昔ではない1970年代、イタイイタイ病の原因となったもの。鉛もカドニウムも体内に吸収されたら、蓄積されていき、特に肝臓と腎臓に顕著にあらわれます。

 

日常的にどんなものに鉛のような有害金属が含まれているのでしょうか。ペンキ、水道管、ガソリン、そしてタバコに、農薬、缶詰、電気製品。一番ショックだったのは、テフロン加工のフライパンや、電子レンジです。最近人気の低カロリー調理法の電子レンジは電磁波によって体にとってよいビタミンやミネラルを有害物質に変えてしまう力があります。

 

これだけ身近すぎると、どうすればいいかわからない!という人も多いでしょう。現代の日本に住んでいる以上有害物質の摂取を完全にとめることはできません。そのかわりに、その対処法を今日は紹介していきます。

 

第一の対処法の救世主となるのは、ビタミン・ミネラルです。

 

ミネラルバランスが崩れると、解毒能力が低下します。なぜなら、カルシウムや鉄といったミネラルが欠乏すると、鉛やカドニウムの吸収率が高まるからです。有害金属摂取を予防するには、充分な食事を取らなければいけません。とくに、カルシウム、鉄、ビタミンC、亜鉛の摂取は重要です。

 

第二の救世主は、亜鉛です。亜鉛は、鉛の摂取を回避することができます。そして、亜鉛と拮抗しているカドミウムを対外へ排出しやすくします。

 

第三の救世主は、セレンです。セレンは抗酸化力が強く、水銀、鉛、ヒ素、カドミウムなどの有害ミネラルに拮抗して、その毒性を弱める働きがあります。セレンはワカサギ、イワシ、ホタテ、カレイ、玄米などに豊富にふくまれています。

 

その他、ビタミンC、乳酸菌、食物繊維にも、私たちを有害金属汚染から守ってくれる働きがあります。

有害ミネラルの吸収を防ぐために、毎日の生活で気をつけなければならないのが、高脂肪食品な食事をできるだけさけることです。揚げ物やファーストフード、肉類、ポテトチップス、ケーキなどはやめるべきです。

また、タウリンの解毒作用やコレステロールの排泄作用も大切です。細胞内カルシウム過多によって、骨折からアレルギーのようなさまざまな病気の原因になるのですが、タウリンはカルシウム調整や腸肝循環活性化にはたらきます。

 

最後に、人間が本来もっている解毒能力を取り戻すにはどうすればよいのかを説明します。身体に備わっている自然な解毒能力として、胃酸による分解、腸壁のバリアー能力、腎臓の血液濾過・有害物質の除去、皮膚の新陳代謝、皮膚呼吸、発汗による毒素排泄の四つがあります。

 

現代人の体の中には、生活環境が汚染された結果、様々な有害物質が体内に蓄積しています。ファスティングによって、脂肪を燃焼させ、脂肪内に取り込まれた有害ミネラルやダイオキシンを体外に排出させます。ファスティングは、過食により内臓が酷使され解毒の役割を担う肝臓や腸の疲弊を回復させ、解毒能力を高めます。このように、栄養素の吸収を妨げる有害な物質を体外に排出し、正常な代謝を足り戻すことが私たちの体を細胞から元気にする一歩と言えるでしょう。

Nutrition 栄養のお話

 

- contents -

●はじめに 
●1億総半病人時代、そして誰もに訪れる「生活習慣病」 
1.ビタミン・ミネラルの働きこそが生命の本質
2.病院の検査で「異常」が見つからなければ「正常」!? 
3.栄養素は食事で摂れる、摂れない!?
●アメリカ合衆国政府が「現代病は食生活の間違いで起こる“食源病”である」と断定 


●私のインフルエンザ観 
1.はじめに 
2.「インフルエンザウイルスVS体内の免疫力」ー たとえれば戦争みたいなもの 
3.まず、敵であるウイルスの性質を良く知ろう。感染症であることをお忘れなく 
4.免疫システム第一段階~第二段階 免疫細胞が大活躍 
5.免疫システムを強化する一騎当千の戦士達(1)
6.迎え撃つ身体軍の一騎当千の戦士達(2)「ビタミンACE」 
7.迎え撃つ身体軍の一騎当千の戦士達(3)「フリーラジカル・ターミネーター」 
8.腸内細菌叢の正常なバランスを維持する 


●鳥インフルエンザはSARS以上の脅威 ~からだの免疫力は温存したい~ 


●牛乳(1)カルシウム源としての牛乳
●牛乳(2)牛乳と病気
●牛乳(3)加工乳と乳飲料


●杏林二十一の会 分子栄養学の研修会 (当院スタッフによる研修会参加レポート) 
京都南カイロプラクティック研究所から杏林予防医学研究所は徒歩5分のご近所さんです。地の利を生かしてという訳ではないのですが、当院スタッフは分子栄養学の研修会へ積極的に出席しています。 勉強した内容が思い出に変わらないように、患者さんへのアドバイスに生かせますようにと、レポートを書いてもらうことにしました。


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第12回杏林21の会 「LGS リーキーガット・シンドロームと腸の健康」 
第14回杏林21の会 「現代医療を考える(2)」  
第17回杏林21の会 「ビタミンCと解毒」 
第18回杏林21の会 「含流アミノ酸と解毒」 
第19回杏林21の会 「有害物質の氾濫と解毒の重要性」
第20回杏林21の会 「あなたの子供を成功に導くCHQの法則ー生命の基礎となるリン脂質」 
第25回杏林21の会 「ファスティング ビフォケアとアフタートリートメント」
第27回杏林21の会 細胞から元気になる食事~あなたを「生かす食事」「殺す食事」 
第28回杏林21の会 細胞から元気になる食事 (2)  
第30回杏林21の会 レシチン 「水と油をつなぐコーディネーター」   
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