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  • 執筆者の写真Yoshiharu Arakawa

痩せているのにコレステロール値が高い

更新日:2023年4月29日

 「痩せているのにコレステロール値が高いのはどうしてですか?」と、あんじゅ京都カイロプラクティックに通われている患者さんから尋ねられることがあります。

 痩せているのにコレステロール値が高い方は、一般的に遺伝の影響として考えられます。遺伝性の脂質異常症はLDLの分解能力が劣るため、数値が高く検出されるからです。しかし遺伝と言われても、家族はみんな正常値だと、不思議に感じられる方も多いでしょう。

 実はあまり問題視されていないため、案外と見落とされているのが、腸内細菌叢の働きです。

 腸内細菌は、コレステロールや中性脂肪の代謝や糖も代謝に影響を与え、血清中の脂肪やコレステロール量、あるいは血糖値を適正な値に改善する働きがあるのです。

 腸内細菌は他にも以下のような働きをして人体に対して影響を及ぼしています。『腸内細菌と成人病予防 健康科学センター編』より抜粋

 

1,タンパク質や糖質を分解したり、人間には消化できない繊維質を分解して消化を助けている。

2,コレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)の代謝や糖も代謝に影響を与え、血清中の脂肪やコレステロール量、あるいは血糖値を適正な値に改善する。

3,腸内環境の産生する酸(乳酸や酢酸など)は腸内pHを酸性に下げる。その刺激により、腸の蠕動運動が活発になり消化運動が促進される。また、病原菌の増殖を抑制し、有害物質の産生および吸収を抑制する。

4,胃酸や胆汁などで死滅しなかった外来菌も、腸粘膜を腸内細菌が覆っているので定着できない。すなわち感染予防を行う。

5,ある種の腸内細菌は、ニトロソアミンや、トリプ-P-1などの発ガン物質を分解し、無害化している。また、やはりガンを引き起こす可能性のある過酸化脂質の量を低減させる。

6,ある種の腸内細菌は、ステロイドホルモンやビタミンB1、ビタミンK、ビオチン、葉酸などを産生しヒトの体調調節に影響を与えている。

7,免疫系の賦活賦活:腸内細菌が免疫系を刺激することにより、免疫系が活性化される。

 

 腸内細菌叢の働きをよくするには、前回のブログでご紹介した納豆などの発酵食品を摂るように心がけることが大切です。患者さんとお話ししているとき、この方の症状を改善するには、発酵食品を是非積極的に摂るべき、と思うことが多々あります。私がそのように思うときに限って納豆嫌いの方が多いのには驚きます。

 どうしても発酵食品など腸内環境を改善できるような食物が苦手な場合は、「すぐき」や「すんき漬け」など、植物由来の素材をサプリメント化した「マルチバイオティックス」がお勧めです。内容物に添加物不使用、配合成分(SNK、ラブレ、ブラウディ)はすべて植物性です。

 「植物性ナノ型乳酸菌SNK」は長野県木曽地方の伝統食“すんき漬け”から発見された乳酸菌です。粒子の直径が1ミクロン以下の微粒子、かつ、水に溶かした時に一つ一つがバラバラの状態になるように加工された殺菌乳酸菌です。直径の粒子径が1ミクロン未満で体内の利用率が高まるそうです。

 「ラブレ」とは、京都市の伝統的な漬物(京漬物)すぐき漬けから発見された乳酸菌です。ラブレ菌は腸管細胞への接着性がみられ、排泄されずに腸内にとどまることが確認されています。

 「ブラウディ(酵母菌・生菌)」は、1920年ごろ、フランス人微生物学者プラー博士が、ベトナム現地人がライチからつくられた飲み物で、日常の突発的なトラブルをやわらげたり、修復してくれます。胃酸にも強く、生育温度が30℃以上と腸内環境に適しています。また腸内乳酸菌の増量効果が確認されています。

 私の食卓には、「味噌汁(無添加)」と「りつまめ納豆」、食べる直前に亜麻仁油、オリーブオイル、醤油であわせたドレッシングをかけた「生野菜」、「玄米(無農薬、合鴨農法)」がいつも並んでいます。それでも欲張って寝る前に「マルチバイオティックス」を摂っています。

 理由は、センテナリンやスーパーセンテナリンを目指しているわけではないのですが、平均寿命までは痛いところ、故障もなく、ただスポーツがバリバリできるよう願っているからです。自分より10才、20才、30才と若い人に競技で負けたくない、ただの負けず嫌いがそうさしているようです。

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